<じろりん>の見たぞ!
高校卒業後十年間、東京で芸能界の修行をした<じろりん>の思い出エッセイです。
高校卒業後十年間、東京で芸能界の修行をした<じろりん>の思い出エッセイです。
<佐藤B作さん>の巻
どんな芝居をしているのかなとネットで調べてみると、なんと、「佐藤B作」さんが主宰する「東京ボードビルショー」の客演でした。「東京ボードビルショー」といえば、じろりんの東京時代にはもう売れっ子劇団で、憧れでもありました。
折角ですから「文化センターの楽屋へ行ってB作さんと写真が撮れればいいな」と思っていましたが、奥ゆかしい「じろりん」のことです、言い出せずにいました。すると娘が「B作」さんと奥さんの「あめくみちこ」さんに会いたいと言うのです。これ幸いと井之上君にメールをすると「終演後、大ホール楽屋を訪ねてもらうとB作さんと、あめくさんに面会出来ると思います」と返信が来た。これはしめたと厚かましくも色紙とマジックを用意して娘と二人楽屋を訪ねましたら、まだ着替えの最中ではありましたが「佐藤B作」さんと「あめくみちこ」さんに会うことが出来ました。
井之上君がB作さんに「じろりん」の事を話していたようで「今の僕があるのはジローさんのお陰です。僕の恩人です」と紹介してくれました。名刺を渡すと「じろりん、というのは劇団ですか?」と聞かれたので「いいえ、楽団ひとりです」と答えたのですが、ボケが通じず反応がありませんでした。
井之上君が「B作さんは中小企業の社長さんのようなタイプで、いつも従業員である劇団員の生活を考えられ、自分が陰に隠れても傍の人が生かされるように劇団を運営されている」と言っていました。
それにしても、「東京ボードビルショー」という人気劇団にゲストで呼ばれる井之上君も凄い役者になったものです。(井之上くんは、今公開中の映画『日本のいちばん長い日』に御前会議のシーンで参謀総長の役で出演しています)