井之上隆志君からの手紙・その2
1981年12月5日(当時20歳・じろりん28歳)
お手紙どうも有難うございました。
連絡とらずにすみません。
ジローさんの手紙に書いてあった事、とても良く判ります。
最近、自分でも本当に不思議な位、マイペースでやっています。
あせってないと言えばウソになりますが。
今、GOOD MANは藤井さんをはじめ、久野さん、和代さん、
箕輪さんと自分の5人です。活動といえばダンスだけです。
12月27日自分の誕生日(21才)なのでパーティをかねて
ショーみたいなものでもやろうという話が今日ありました。
今日午前中 皆で集まったのですが なんと皆で集まったというのは
1ヶ月半ぶり位で、全然 芝居の話がもちあがらないので
芝居やらない劇団なんて金だけ払って無意味だなァ
などと考えていた矢先でした。
GOOD MAN自体の公演はもう半年ほど、やってません。
GOOD MANのせいじゃありませんし、チョット自分の身の回りの事や
考え事するのにちょうど良い期間だったと思います。
それでもやっぱ興行を全然せんなかったせいか
多分、欲求不満でもって精神状態がノーマルで
なくなって、チョットした事件がありました。
箕さんがスナックを知り合いのつてで開いて
そこでバイトして2人やってるんですが
店が終わって(AM2:00)飲みに行った店で
他のお客さんとケンカしてしまい、
全治2週間のケガをさせて、3日間ケイサツのお世話に
なってしまいました。傷害罪の前科がついてもーたァ!!
実に恥ずかしい事です。お店は休むし迷惑な事をしてし
まいました。
金で買えん貴重な体験をしたと思って演技のひき出しに
しまいました。
あの手錠の重さは今でも忘れません。
来週あたりから箕さんと2人でいろんな映画会社をまわって
顔を売ろうと相談しています。
有難い事にまだ21才、良い先輩方に恵まれて
頑張ってます。
コツコツといつかきっと芽が出る・・・イヤ
芽を出す事を思って絶対続けます。
ジローさんの顔を見たい。
また手紙を出します。師走 忙しい中 本当に
手紙 ありがとうございます。
井之上隆志